志望動機は「なぜここか」を答えるもの
看護師の転職面接・履歴書で最も重視される項目のひとつが志望動機です。採用担当者が志望動機を通じて知りたいのは「なぜ他の施設ではなく、この施設を選んだのか」という理由です。「看護師として働きたい」「患者さんの役に立ちたい」という一般論ではなく、その施設・部署を選んだ具体的な理由が求められます。
志望動機の3つの構成要素
効果的な志望動機は以下の3要素で構成されます。
- 転職理由(なぜ今の職場を変えたいか):ポジティブな言葉で表現する
- その施設を選んだ理由(なぜここか):施設の特徴・理念・取り組みを具体的に引用する
- 入職後の貢献意欲(何をしたいか):自分の経験・強みとリンクさせる
志望動機の例文4パターン
パターン1:急性期からの転職(在宅・訪問看護へ)
「急性期病院で10年間、主に循環器内科で勤務してきました。入院中の関わりを通じて、退院後の在宅生活への不安を口にされる患者さんを多く見てきたことで、在宅の現場でも看護を続けたいという思いが強くなりました。貴ステーションは地域連携に力を入れており、医療依存度の高い利用者さんへの対応実績も豊富とお聞きしており、急性期で培ったアセスメント力を在宅で活かしていきたいと考え、志望しました。」
パターン2:病院間の転職(専門性向上が目的)
「現在は一般内科病棟で勤務しておりますが、がん患者さんの緩和ケアに携わる機会を通じて、緩和ケアの専門性をさらに高めたいという思いが強くなりました。貴院はがん専門病院として緩和ケアチームが充実しており、緩和ケア認定看護師の資格取得支援制度もあると伺いました。自分の目指すキャリアを実現できる環境として最適と判断し、志望いたします。」
パターン3:夜勤なし希望(クリニックへ)
「これまで急性期病棟で8年間、夜勤を含むフルタイムで働いてまいりました。昨年、親の介護が必要になったことをきっかけに、日勤中心の働き方へ転換したいと考えるようになりました。貴クリニックは整形外科・リハビリに特化しており、経験を活かしながらも日勤のみで専門的なケアに携わることができると判断し、志望いたします。」
パターン4:施設間の転職(介護・福祉系へ)
「病棟での経験を通じて、高齢者の方のターミナル期に寄り添う看護にやりがいを感じてきました。今後は、より長期的に利用者さんの生活を支える施設看護に携わりたいと考えています。貴施設は看取りケアに積極的に取り組んでおり、スタッフへのグリーフケアのサポートも充実していると見学で感じました。その環境でターミナルケアの専門性をさらに深めたいと考え、志望いたします。」
NG志望動機と言い換え例
| NGの表現 | 言い換え |
|---|---|
| 「人間関係が悪かったので辞めたい」 | 「より良いチームワークの中で看護スキルを磨きたい」 |
| 「残業が多すぎて嫌だった」 | 「プライベートとの両立を大切にしながら、質の高いケアに集中できる環境を求めた」 |
| 「給与を上げたい」 | 「専門性を高めた分、それに見合った評価のある職場で働きたい」 |
| 「家から近いから」 | 「地域密着の医療に携わりたいと考えていたこともあり…」と施設の特徴と組み合わせる |
まとめ
志望動機は「嘘をつく」必要はありませんが、「ネガティブな本音をポジティブに言い換える」技術が重要です。転職理由・施設を選んだ理由・貢献意欲の3点をセットで準備し、施設ごとに内容をカスタマイズすることで、面接官の心に刺さる志望動機を作れます。